おばあちゃんのおばけに会う

 

小岩の家
おばあちゃんとおじいちゃんが二階にいる
おばちゃんもいる夜更かししている
おじいちゃんは寝ているようだ
私は一階の居間と台所のあたりにいる
夜遅い
おとうさんが飲んで帰ってくる
土間のあたりから おいーーと大声でおばを呼ぶ
二階に上がって
お父さんが呼んでるよーという
おばあちゃんも起きている
もーやだねーという顔を二人はしている
鮭の切り身を食べている
私はここにいちゃいけないんだ早く帰らなきゃと思っている
台所らへん
おばあちゃんがもう行っていいよと言う
笑顔か穏やかな感じで
労うように言う
もうお母さんの方に行っていいよ?だったか
おばあちゃんが一階の土間との間のガラス戸のところに
こっちを向いて立って外に出て行こうとしている?
笑顔
わたしは
おばあちゃんだ
って思う
しんじゃっているはずないことはわかっている
おばけを見てるって思っている
階段からおりてきて土間の方に行こうとしたり
一階の押し入れから出てきたりするおばあちゃんの姿もある
お化けだってわかっているからすこしこわくて目をそらしたりもするけど
ガラス戸の前にいるおばあちゃんに
ありがとうって言わなきゃって強く思う
おばあちゃんありがとうって言わなきゃ
おばあちゃんありがとうって言わなきゃ
おばあちゃんありがとう
声を振り絞ってるのにスカスカしてうまく言葉にならない
でも二回3回と
おばあちゃんありがとうって言う
おばあちゃんは土間に出て行こうとする半分体をこちらに向けた態勢で笑っている
おばあちゃんありがとう
って言いながら目が覚めた
うなされてたってだんなさんが言う
起こしてもらった
はーはー声を出していたらしい
伝わったって実感があった
たくさん泣いた
いままで思い出しもしなかったことを思い出した